Local Stories and Daily Life from Nagoya
覚王山日泰寺「弘法さんの縁日」|そのまんま名古屋時間 Vol.2

毎月21日に開かれる、覚王山日泰寺の「弘法さんの縁日」。
久しぶりに訪れたこの日も、真夏の太陽が容赦なく照りつけていた。
平日の午前、参道には八百屋や惣菜、雑貨を売る露店がぽつぽつと並び、その合間に串カツの屋台もひとつ。なかには全国鉄道の忘れ物を並べた不思議な店まであって、歩くたびに立ち止まらされる。






境内に入ると、五重塔を背に木陰で腰を下ろす人の姿があった。赤い自販機の横で帽子を外し、ひと息ついている人。山門の階段に腰かけ、ただ空を眺める人。動きは少なくても、それぞれが思い思いに過ごす姿が、この場所に独特の落ち着きを与えていた。
時間はゆるやかに流れ、アスファルトからは熱が立ちのぼり、太陽は容赦なく照りつける。自然と人々は日陰を探しながら歩き、立ち止まり、また歩く。その景色がどこか懐かしい夏休みを思わせ、平日の一瞬がちょっとした贅沢に感じられた。



最近では「おしゃれタウン」と呼ばれる覚王山。けれど本当の姿は、こうした生活感あふれる露店と、五重塔のそばで休む人々の静かな時間にある。
人は年をとり、暮らしや交友関係も変わっていく。それでも、この匂いや景色はきっと残る。変わらない、覚王山そのまんまの時間。
今日は、その風景を記録しておく。
今度はまた、日泰寺のラジオ体操にも足を運んでみようと思う。
