日常の手ざわりを、そっと手渡すメディア

Local Stories and Daily Life from Nagoya

つながる

学童でひらいた熱中症対策講座|夏の記録より

あんなにも五月蝿く感じていた蝉たちの鳴き声はどこへ消えていったのか。
今年もまた、夏が過ぎ去っていった。
まだまだ残暑は残るものの、夕暮れの風に少しづつ秋の気配を感じている。

私が子どもの頃、夏休みの思い出といえば
暇さえあれば自転車を漕いで公園へと向かい、そこにいるクラスメイトたちと
今日は何をするか話し合っては、汗も気にせず走り回ったものだ。

しかし今ではどうだろう?
年々気温は上がる一方で、夏休みに公園を駆け回る子どもたちの姿はパタリと見かけなくなってしまった。
子どもたちは今年の夏を無事、乗り切ることができるのだろうか…

そこでTewatashiではこの夏、地域の子どもたちと一緒に熱中症について考える時間をつくりたいと考えた。
夏休みに入ってまもなく、私たちは名古屋市中区にある前津児童館留守家庭児童クラブと
げんきっこクラブ留守家庭児童育成会学童にて「熱中症対策講座」を開講。

教室で帽子をかぶった女性が「こまめな水分補給」「つかれたら休けい」「ぼうしをかぶる」と書かれた熱中症対策のポスターを持ち、子どもたちに説明している様子。
室内で帽子をかぶった女性が熱中症予防のポスターを持ち、隣に立つスタッフと一緒に子どもたちへ説明している様子。床に座った複数の子どもたちが前を向き、真剣に話を聞いている。

夏の危険な暑さを乗り切るノウハウに、真剣に耳を傾ける子どもたち。
中には話を聞く最中に、自分の知っている他の情報を周りに話すという熱心な子も。

教室でスタッフが「たくさんねると熱中症に強くなる?」と書かれたボードを掲げ、子どもたちが手や体で〇や✕のポーズをとりながらクイズに答えている様子。

熱中症についてのクイズにだって、こんなに全力。
他にも周りに大人がいない時、子どもたちだけで熱中症の子を見かけたらどのように対処すればいいのか?
患者役とお助けヒーロー役に分かれて実演形式の救助体験にも挑戦。
演技に思わず熱が入る子どもたち。
間違いなく外の熱さにも負けない熱気がここにはあった。

最後に受講終了の証をお気に入りのカバンにつけて…
さぁ、これでこの夏をむかえる準備は万全だ。

紫色の花柄リュックに付けられた、熱中症予防を呼びかける「熱中症に気をつけよう!」と書かれたカード。キャラクターのタコ「クルタコマン」が水分補給や帽子をかぶるなどの予防行動を呼びかけている。

この熱中症対策啓蒙カードは、子どもたちが夏休みを最後まで元気に過ごせますように… そんな想いを込めて制作したもの。
企画のために生み出されたオリジナルキャラクターが、子どもたちのカバンの上で堂々たる輝きを放っている。
講義中、たくさんの笑顔と明るい声に包まれながら
これからも私たちにできることを模索し続けていきたい、そう強く感じたこの夏の思い出であった。

  • 記事を書いたライター
  • ライターの新着記事
mossa

三重県出身。普段はテレワークでデザイナーとして働いているため、人が恋しくてたまらない。電話は基本4時間コースなので友人を困らせていないかが悩み。時の流れやその痕跡が感じられるような、古き良きものが好き。このメディアでは自分なりの感覚を大切にあたためながら “Tewatashi” していきたい。

  1. 学童でひらいた熱中症対策講座|夏の記録より

  2. 瑞穂通商店街 |記憶を辿る記録

RELATED

PAGE TOP