Local Stories and Daily Life from Nagoya
名古屋の夏の入口

名古屋の6月。
まだ梅雨も明けていないのに、
空もアスファルトも、すっかり夏の顔をしていた。
土曜日の朝、
「公園で子どもたちと水遊びするよ」
そんな、近所からの軽いメッセージ。
特に予定もなかったから、
息子たちを連れて、バスタオルと水筒を手に、そっと出て行く。


誰かがビニールプールを持ち寄り、
園内の木陰にはブルーシート。
まだ朝の光がまぶしいころ、
子どもたちはもう夢中で、
うっすら汗をにじませながら、水に飛び込んでいた。
笑い声が、木々に反射してかえってくる。
その横で、大人たちもなんとなくビールを開ける。
予定したわけじゃないけど、そうなった。
日陰を探して移動する。
すべり台の裏、フェンスのそば、木の根元。
自分の影を踏みながら歩く時間。
地面の照り返しも、冷えた缶の感触も、
いまだけの温度。


17時すぎ、風が少しやわらかくなってきて、
なんでもない風景が、ふと、すこし愛おしくなる。

特別じゃないけど、
「これでいい」がいくつも重なる午後。
そんな、夏のはじまりの記録です。
