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9のつく朝、中村区の「九の市」を歩く

名古屋市中村区。

豊國神社へと続く参道で、
毎月「9」のつく日に朝市が開かれる。

その名も「九の市」。

9日、19日、29日。

なんとも覚えやすい。

九の市が始まったのは、今から約60年前。

近所の農家さんが野菜を売り始めたのが、
その始まりだという。

かつては豊國神社の前から、
中村公園前交差点の大きな赤鳥居まで、
ずらりと店が並んでいたそうだ。

今は、その頃より少しコンパクトに。

名古屋市中村区の朝市「九の市」で、参道に並ぶ露店と歩く人々

この日は、夏の朝。

朝とはいえ、暑い。

歩き始めて早々、汗が噴き出る。

さすがにこの暑さのせいか、人も少なめだった。

それでも、

野菜を選ぶ人がいて、

店の人と立ち話をする人がいて、

自転車でふらっとやってくる人がいる。

人が行き交う朝市の景色は、なんだか清々しい。

このローカル感が、なんともいい。

豊國神社参道の朝市「九の市」に並ぶ露店と買い物をする人々

そのまま参道を歩いて、豊國神社へ。

朝市のざわざわから少し離れると、急に静かになる。

木々の緑。

きれいに整えられた境内。

さっきまで汗だくだった身体も、ここでは少し落ち着く。

豊國神社の拝殿と鳥居、緑に囲まれた夏の境内

心も洗われる。

というより、

まず汗がひく。

少し涼んで、また参道へ戻る。

大きな赤鳥居の近くまで来たところで、
細長い小さな店が目に入った。

「たこ松」。

暑い。

ものすごく暑い。

なのに、熱いたこ焼きが食べたくなった。

出汁のきいた、昔ながらのたこ焼き。

店の大将と話していると、

「こんな時代だわー。小さな店は大変だて」

なんて言いながら、笑ってたこ焼きを焼いている。

昔はこの近くの別の場所で店をやっていて、
今はこの細長い建物に戻ってきたのだとか。

そして、ぽつり。

「今は、ぽつんとたこ焼きだわ」

名古屋市中村区、豊國神社参道に残る「COFFEE ミヤ」の店舗と自転車で通る人
豊國神社参道にある昔ながらのお好み焼き店と、店先に立つ人

この参道にも、いろんな時間がある。
歩いていると、この辺りの普段の顔もちらっと見える。

朝市を歩いて、神社に寄って、
地元の人と立ち話。

街を歩くと、
こういう寄り道がいちばんおもしろかったりする。


豊國参道 九の市 〒453-0053 愛知県名古屋市中村区中村町6丁目
ホームページ: https://kuno-ichi.jimdofree.com

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T.hori

名古屋生まれ。 メルボルン、マニラを経て、約20年ぶりに地元へリターン。 街も、自分も、すこし変わっていて。 いまは、ローカルな手触りを探しているところ。 Tewatashi Projectでは、個人的で普遍的な地元の日常を、そっと切りとりたいです。

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